永遠のおでかけ

永遠のおでかけ

著者が、父の死をとおして、

感じたこと、考えたことなどが綴ってある。

 

父が死んだあとに、

「実家に帰る新幹線に乗り遅れてしまってもなんとも思わなかった。

 もう、父の体のことを心配しないでよいのだ。

 心配しなくてよいのだ。

 そう思うと、胸のつかえがおりたようだった。」

には、とても共感できた。

 

あと、

火葬場のあと、葬儀場に戻ってお昼をとっているとき、

母が、刺身のさらにかぶせてあった、フチにゴムのついたラップを

「毛染めするとき、耳にかぶせると便利やねん」といいながら、

おばちゃんたちに勧めてたシーンなど、

とても、ほのぼのとした。

 

死は、特別なものではなく、日常の中にあるものなんだなぁ。

 

とても、心に染み渡る本だった。

大切な人が、亡くなったことがある人には、

みんな共感できる本だと思う。